「日本ワイン」と「国産ワイン」は同じじゃない?ラベルで見分けるコツ
「日本ワイン」と「国産ワイン」、実は意味が違うことをご存じですか?2018年に始まった表示ルールをもとに、国産ぶどうだけで造る日本ワインの見分け方と、産地や品種の表示が持つ意味を、初めての方向けにやさしく解説します。
スーパーのワイン売り場で、「国産ワイン」と書かれた手ごろな一本を見かけたことはありませんか。日本ワインの話をしていると、「国産ワインと日本ワインって、何が違うんですか?」と聞かれることがよくあります。名前はそっくりですが、実はこの二つ、意味がはっきり違うんです。
3つの呼び名を整理すると
日本で売られているワインは、ラベルの上では大きく3つに分けられます。
- 日本ワイン:日本で育ったぶどうだけを使い、日本国内で造ったワイン
- 国内製造ワイン:日本国内で造られたワイン全般。海外から輸入した濃縮果汁やワインを原料にしたものも含む
- 輸入ワイン:海外で造られ、日本に輸入されたワイン
つまり「国内製造ワイン」は、日本ワインを含むもっと広い呼び名です。2018年10月30日から、国税庁が定めた表示のルールが適用され、「日本ワイン」と名乗れるのは、国産ぶどうだけを原料に日本で造ったワインだけになりました。
海外原料のワインは、表ラベルで分かる
海外の濃縮果汁や輸入ワインを原料にしたワインには、表ラベルに「濃縮果汁使用」「輸入ワイン使用」といった表示が義務づけられています。また、こうしたワインには地名やぶどうの品種名を表示することができません。
誤解のないように書いておくと、これは「どちらが良い・悪い」という話ではありません。海外原料のワインには、毎日の食卓で気軽に飲める価格のものがたくさんあります。大切なのは、ラベルを見て「これはどういうワインか」を自分で選べることです。
産地・品種・収穫年の「85%ルール」
日本ワインのラベルには、産地や品種、収穫年が書かれていることがあります。ここにも決まりがあって、目安になるのが「85%」という数字です。
- 産地:その地域で育ったぶどうを85%以上使い、その地域で醸造した場合に、表ラベルにワインの産地名を表示できる
- 品種:単一の品種名を書くには、その品種を85%以上使っている必要がある
- 収穫年:同じ年に収穫したぶどうを85%以上使ったときに表示できる
地名の書き方にも種類があり、「○○ワイン(例:長野ワイン)」なら収穫地と醸造地がそろった産地名、「○○産ぶどう使用」ならぶどうの収穫地、「○○醸造ワイン」なら醸造した場所を表しています。同じ地名でも、言い回しで意味が変わるんですね。
選ぶときのヒント
日本ワインを探すなら、まず表ラベルの「日本ワイン」の表示を。そのうえで産地名を見ると、選ぶ楽しみがぐっと広がります。山梨の甲州やマスカット・ベーリーA、長野や北海道のシャルドネなど、同じ日本でも土地ごとに個性がはっきり出るのが面白いところです。
私自身、牛久ワインアカデミーで日本ワインの歴史を学んでから、ラベルの小さな文字を読むのがすっかり楽しくなりました。
おわりに
ラベルの読み方がひとつ分かるだけで、売り場の景色は少し変わって見えます。次にワインを選ぶときは、ぜひ表ラベルの表示に目を留めてみてください。Aroma & Relax Lab. のワイン会でも、日本ワインを囲みながら、こうしたお話をしています。